だって好きなんだ。




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「なんか、すっきりした顔してない?」

あれからまた数日後、いつもどおり、前のように元気になった桜井を見て相葉が不思議そうに言った。
あれから何度考えても、結局答えは一緒で。
段々悩むのだってばからしくなってきた。
そして何より自覚した後は、自分で驚くほど心がすっきりしたのだ。
何なのかわからず、認められず、もやもやしていたあの時よりも、認めてしまった今の方が随分と気が楽になっていた。
この気持ちを持ったままこの先、どう自分の人生が転んでいくのか、そんなことはわからない。
正直に言えば、怖いと思う気持ちもある。
誰かに知られて気持ち悪がられたら…、でも多分きっとそれでも、この気持ちは止められそうにないから。

「悪かったな」

口の端を上げて、相葉にそう言うと、微笑みが返ってきた。
それと同時に扉が開いて、大野が入ってくる。
桜井は、大野の目の前に立つと、笑った。

「おはよう、さとっさん!」

大野は驚いた顔をして桜井を見ていた。
こんな風に話しかけたのは、とても久しぶりだったから、当たり前だろう。
だけれど大野はすぐに嬉しそうな顔になって、同じように笑った。

「おはよう、翔くん」

ああ、好きだ、と思った。
こんな風に安心する笑顔も、少し頼りない話し方も、全部。
たとえ気持ち悪がられたとしても、否定されたとしても、それでも好きだと思った。

大野はニコニコと笑っていつもの翔君だね、と言った。

「ごめんね」

今までの態度を詫びると、大野は首を振った。

「別に、大丈夫だよ」

大野は何も聞かなかった。
自分の態度を責めるでもなく、問いただすでもなく。
それがひどく嬉しくて、桜井は大野にだけ聞こえるような、小さな声で口を開いた。

「あのね、俺、さとっさんのことが…」



end.



桜井さんが乙女チックですいません。翔智とか初めて書きました。
気がむけば続きがあるようなないような。だって翔智になってないし。翔→智だし。